主演の連続ドラマ「半沢直樹」が高視聴率で好評の堺雅人さんですが、堺雅人さんの演技は同じでワンパターンとの声も聞きます。高校時代から演劇部に所属していて役者一筋の堺さんですが、堺さんの代表作などを取り上げて演技について検証してみました。
堺雅人の演技が同じ・ワンパターンとの声 芝居が下手?
堺雅人の演技、全部半沢直人に見える。
— ひがし (@east_valley0128) April 30, 2018
堺雅人は、何をやっても演技が同じだな。 #真田丸
— へのへの茂屁児 (@henoheno808) April 3, 2016
このような声は少なくありません。役者として演技が高く評価されいます。しかし、このような「芝居が同じだ」という声についてもわからなくはない、そんな感覚があります。これはなんなのでしょう?
主演の代表作やCMで検証
リーガルハイ(2012〜2014年)
主人公・常勝無敗の偏屈で毒舌の弁護士の古美門研介を怪演。
マシンガントークをまくしたて、ハイテンションで長回しセリフ量をこなし、圧倒される演技を見せてくれました。
それまで脇役などで堺雅人さんのことは知っていました。ちょっとした役でもなんらかの印象を残す人でしたが、このドラマをみて初めて役者堺雅人の凄さをしりました。
半沢直樹(2013年)
銀行員役で、決め台詞の「やられたらやり返す!倍返しだ!」は流行語になり大ヒットドラマとなりました。堺さんの代表作と言っていいでしょう。
堺さんは元々は舞台俳優上がりだったそうなので力の入った過剰とも言える演技は、作品的にも効果的で、堺さんの本領発揮できた気がします。
また、いつもにこにことした風貌が何をするのかわからない怖さを感じさせ楽しませてくれました。
ただこの役をやった後、堺さんが演じるキャラは何をやっても半沢直人に見えたかも知れないし、という感じも否めません。インパクトがありすぎました。
大河ドラマ 真田丸(2016年)
戦国武将・真田信繁を好演しました。大河ドラマでは「新選組!」の山南 敬助役でも惹きつけるような演技を見せ、「篤姫」では徳川家定役を好演し何らかの爪後を残しています。
真田丸では主人公の10代から40代までを演じて、一年を通して成長する姿を演じたのがすごいと思います。
リーガルハイや半沢直樹とは違い、物静かで抑えた演技で存在感を見せ、微妙な含みのある表情の演技に引き込まれました。そんな感じで回を追うごとにジワジワと迫ってくるした感じがありました。
マクドナルド CM(2020年)
子供たちとチキンマックナゲットを仲良く食べるほっこりとしたCMでは半沢直樹のようなクセのある役とは違い頼りないパパを演じています。こういうほのぼのとした役が本来似合っている気がして癒やされます。
半沢直樹とは対極な役どころなのがすごいです。
ビッグマックをひとりほうばる姿はめちゃくちゃ美味しそうで見ている方も幸せな気分にさせますね。普段食べないマックを食べたくなりました。
しかしシーツ姿で食べているのが半沢直樹に見えてしまいますが・・・やっぱりそのイメージが強いです。ソフトバンクやサントリーモルツのCMでもそんな風に見えてしまいますが・・・
半沢直樹2020年版 大和田や伊佐山部長との過剰演技がスゴい
7年ぶりの続編の今作では証券へ出向ということで舞台が変わっていますが、前作と比べると激し目に半沢直樹を演じているように見えます。
前作では最後の最後まで抑えてクライマックスの追い詰めで我慢していたのを吐き出すように
一瞬激しくなるような、そんな感じでした。
今回は大声で怒鳴るような場面が多くちょっとオーバー目に演じているようにも見えます。
そういう過剰目な演出かもしれませんが、今回は因縁の大和田常務だけでなく、伊佐山部長という敵対する相手が登場したせいかもしれません。互いに演技というより歌舞伎の見得という気もしてきます。「詫びろ詫びろ詫びろ・・・」ってやり過ぎですが名セリフでした。自分なら謝罪してしまいそう・・
市川猿之助さんと香川照之さんの熱い演技にも釘付けで、主役を食ってしましそうな勢いですね。良き好敵手がいると作品は面白くなりますがこの人たちの演技合戦を見ているだけでも楽しめます。特に「土下座野郎」は最高でした。
市川猿之助は演技下手?半沢直樹の伊佐山はやりすぎでわざとらしい?
それにこの2人を相手にする堺さんはよく笑わずに演技できるなと思います。自分ならたぶん笑い転げています。無表情で黙々と演じている堺さんはすごいです。
賀来賢人さんとの剣道対決も面白かったですが、声優・宮野真守さんと共演する日が来るとは!今後も期待できそうですね。
演技がなぜ同じに見えるのか?大根役者なのか上手いのか?
以上、代表的な作品を見る限りでは全然役柄も演技も違っています。リーガルハイと半沢直樹の振り幅はすごいと思います。半沢直樹は途中から途中からリーガルハイっぽくもなった気がしますが・・。
なぜ同じに見えるのか、そのような声があるのか。
色々意見を見てみると、顔がいつもにやけているので全部同じに見えるという声が多いようです。これはけっこうそうかもしれないです。確かにいつもニヤニヤと半笑いというイメージがあります。
それでも一見同じように見えてもキャラが全然違って見えるのが絶妙で素晴らしい自分は評価しています。同じなんてとんでもないし、演技もうますぎですよ。
大変失礼ながら初めて見た時は男前なのか微妙な感じもしたのですが、こういう表情に何をしでかすかわからない、というものを感じさせ、それは時として恐ろしさを感じさせます。
それが魅力役者・堺雅人さんの魅力ではないのかと思います。
堺さんの役作りについてのエピソードで「腹に一物のある男」を演じることになった堺さんは本当に一物を入れてやろうと考え、寄生虫の卵を腹に入れようとしたそうです。実際入れることはありませんでしたが恐ろしいほどの役者魂ですね。
堺さんの素質なのか、今まで役者に打ち込んできた成果なのか、とにかく堺さんの演技については高く評価しています。無名のちょい役の頃から、どことなく記憶に残る人でした。今度はぜひ悪役を演じる堺さんの姿も見てみたいです。絶対面白いと思います。
以上、堺雅人は芝居が同じなのかについての検証でした。
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