東京五輪のレスリング女子50キロ級で金メダルを獲得した須崎優衣選手。おめでとうございます。須崎選手は開会式でバスケの八村塁選手とともに旗手も務めました。須崎優衣選手が旗手を務めた理由について考察します。
須崎優衣が東京五輪開会式の旗手を務めたのはなぜ?
東京五輪の旗手が正式発表されたのは2021年7月の始めでした。
JOC(日本オリンピック委員会)により男性はバスケットの八村塁選手が選ばれ女性選手は須崎優衣選手が選ばれました。
IOC(国際オリンピック委員会)は今回の大会よりジェンダー平等推進で今まで1人が努めていた慣例を改め、旗手を男女のペアが務めることを決定していました。
NBAでも活躍していている八村塁選手は順当といえる人選であると思いました。須崎優衣選手も金メダルが期待されていた実力ある選手でしたが、ちょっと意外な感じもしました。レスリングは五輪くらいでしか見ないのであまり知らない選手でした。
旗手を務めるとしたら他のメジャーなスポーツの選手の方が、例えばテニスの大阪なおみ選手とか、まず頭に浮かびました。
数多くの女性選手の中からなぜ須崎優衣選手が選ばれたのかちょっと気になりました。
須崎優衣 JOCから旗手のオファー!他の選手に断られた?
そもそも須崎優衣選手はJOCから旗手のオファーを受けたといいます。
7月23日に行われる開会式で女子旗手としてレスリングの須崎優衣(21=早大)にオファーを出し、須崎側も受諾する見通しとなった。
引用:https://www.nikkansports.com/
なんだか色々な人にオファーを出したけど断られて須崎選手のところにまわってきたみたいなニュアンスも感じるのですが。。
それに旗手は立候補制にするという話もありました。
日本オリンピック委員会(JOC)は、今夏の東京五輪日本代表選手団の主将と旗手について、選手の立候補を募る方針を決めた。各競技団体が選手にやりたいかどうか聞き取り、希望者の中からJOCが選ぶという。
引用:朝日新聞デジタル(2020年2月22日)
旗手は今までJOCが選手を指名して決めていました。旗手をやりたいという選手は多いのだそうです。しかし、長時間思い旗を持たされたり時間を待たされたりする負担も大きくスケジュール調整の問題もあり人選がなかなか難しいのだそうです。
また、「旗手を務めた女性選手は金メダルに届かない」というジンクスもあり、候補者に断られるケースも多いといいます。
例えば1988年のアトランタ五輪で旗手を努めた小谷実可子さんは銅メダル、1996年アトランタで旗手を努めた田村亮子さんは銀メダルでした。
須崎優衣が旗手を依頼された理由はJOCエリートアカデミ出身だから?
須崎優衣選手はJOCエリートアカデミー出身です。
JOCエリートアカデミーとは将来オリンピックでの活躍が期待できるジュニア選手育成するアスリートのエリート育成機関です。
将来オリンピックをはじめとする国際競技大会で活躍できる選手を育成するために、味の素トレセンを中心とした環境の中で「考える力」を中核として「競技力」「知的能力」「生活力」をバランスよく向上させることが必要であり、以下のようなプログラムを実施している。
引用:日本オリンピック委員会
須崎優衣選手は中学2年のときにスカウトされて学校も転校してJOCエリートアカデミーに入りました。
JOCエリートアカデミーに入学した年に東京オリンピック開催が決定して、以後東京オリンピックを目標に練習に励んできました。
東京五輪強化選手にも選ばれ、世界選手権を制覇するなど順調に成長していき見事にオリンピック代表の座を勝ち取りました。
実績も充分積んでおり、またJOCエリートアカデミー出身ということもJOCが須崎優衣選手を旗手に選びやすかった理由とも言えるでしょう。
須崎優衣が旗手を努めたのはジンクスを破った吉田沙保里が理由?
須崎優衣選手は子供の頃に北京五輪で金メダルを獲った吉田沙保里選手を見てずっと憧れていました。
その吉田沙保里選手も2012年のロンドンオリンピックで旗手を努めています。
引用:https://hochi.news/
自分の憧れの吉田沙保里選手が努めた旗手、その同じ舞台に自分も立ちたいと思ったの当然のことでしょう。
須崎優衣選手は旗手を務めるにあたり以下のようにコメントしています。
「憧れの吉田選手が務めた旗手をできるのは大変光栄でありがたいこと」
引用:https://www.sponichi.co.jp/
旗手を承諾したのは吉田沙保里選手の存在が大きかったのでしょう。
ロンドンで旗手を努めた吉田沙保里選手は金メダルに輝き「旗手を務めた女性選手は金メダルに届かない」というジンクスを打ち破っています。
東京五輪でも金メダルを取った須崎優衣選手も同様にジンクスを打ち破りました。
金メダルおめでとうございます。
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