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仕事人の依頼システムについて

時代劇
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仕事人は金を貰い晴らせぬ恨みを晴らす闇の稼業です。その正体は誰も知らない。知ったものは消されるのが仕事人の掟です。

そうすると仕事人に仕事を依頼するにはどうすればいいのでしょうか?

シリーズを通しての疑問・問題点なのだが、初期のシリーズから振り返ってみました。

必殺シリーズ第1作「必殺仕掛人」のときは元締めが存在していたので仕事は元締を通して引き受けるシステムになっています。元締めの素性は依頼人には明かしており、元締と依頼人の信頼で成り立っています。ちなみに元締めを通すと仕事料も何十両という単位で高めです。

第2作「必殺仕置人」のときは元締は存在せず、仕事は仲間内からの持ち寄りで皆で話し合って依頼を引き受けていました。この頃は依頼人にも堂々と素顔をさらしています。全ではないがこの頃はわりとおおらかでした。

第3作、助け人のときも元締制度で仕掛人と同じ感じ、「仕事屋」(第五作)も元締を通します。

第6作「仕置屋」のときはおこうという女がどこからともなく仕置の話を持ってきていました。だが元締とは違い、どちらかというと世話役や仲介人という感じでした。

第7作「仕業人」は持ち寄りでした。このときは主水が牢屋見廻りに格下げだったり、仲間が大道芸人だったり、全体的に貧乏だったため結構積極的に仕事を取りにいっていました。「俺の知り合いでそういう面倒なことを片付けてくれつ奴がいるんだ。ちょっと銭がいるがな・・・」って感じで、もちろん正体を明かさないように。

ちなみに仕業人のシステムは、仕事の相場は5両、4人チームで一人一両ずつ取り、残りの一両を仕事が持ってきたものが取るというすっきりしたシステムでした。

第10作 新・仕置人のときは闇の組織「虎の会」の元締虎が江戸の仕置を牛耳っています。元締が仕置を競りにかけるというシステムになっており、闇の世界が組織化がされています。

第11作 新からくり人では最初に一括で仕事を全て受け、旅回わりするという新スタイルが生まれました。

初期のシリーズを振り返ると元締制度が多いです。シリーズ後半の仕事人では元締の存在はあまりありませんでしたが初期は元締がいました。第15作「必殺仕事人」では3人の元締が存在しました。

元締がいると仕事を受けてから遂行まで話が無理なく成り立ちます。しかし仕事人は次第に元締制度から離れていきます。新・仕事人(第17作)で登場したおりくも立場的には元締めということになるらしいですが、あまり元締の制度は使われず仕事は持ち寄りが多くなってきます。また、仕事料もどんどん安くなってきます。(小判から小銭へと)

持ち寄る場合は依頼人と関わりを持ちなんだかんだで頼まれるという感じで、仕事人という存在がより庶民よりな感じになってきます。

そんな感じでやってきて、仕事人の最盛期には最終的にどういう形になったかというと・・・

 

なんとなく依頼人(被害者)に関わりをもつ仕事人

色々あって被害者が事件に巻き込まれる、見守る仕事人

色々あって被害者の死に際に立ち会う
被害者「この江戸には晴らせぬ恨みを晴らしてくれる仕事人がいるとか・・・このお金でその人たちに頼んでどうかこの恨みを・・・」(財布を渡す・・・バタッ!)

このパターンが定着しました。
なるほどこれなら正体もバレずに仕事を依頼できます。。。。

毎回偶然にも被害者に出会い偶然にも被害者の死に際に立ち会う仕事人・・・。
結局仕事人に仕事を頼むには偶然を期待するしかないのか・・!?

このシステムだと仕事人に関わりを持った者は不幸になる、ということになりますね。

 

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